野望は潰えた

家ではペンタブレットIntuos3 を使っています。主な用途は年間3枚にも満たない(汗)イラスト描きと、タブレットを使った趣味アプリの開発です。
普通に使う分には安い FAVO で十分なんですが、ある事ができるんではないかと期待して高いほうの Intuos3 を買っていました。
そしてここ数日、Wintab の仕様書やサンプルソースとにらめっこしていた訳ですが、なかなか仕様書が不親切でサンプルソースや開発 FAQ の情報も重ねてみて初めて理解できるような事が多々あってなかなか難航していました。

そしてようやく、自分のやりたい事は DualTrack という機能であることがわかりました。ひとたびキーワードがわかると、Google 先生から得られる情報もぐっと増えて理解を深めることができます。
そうして見つけたとてもとても大事な情報がこちらです。Wacom ヨーロッパの FAQより:

Q: I changed my tablet from Intuos/Intuos2 to Intuos3 and found, that the features 4D Mouse Rotation and DualTrack do not work anymore.
(うちのタブレットIntuos/Intuos2 から Intuos3 に変えたら、 4D マウスの回転と DualTrack が動かへんねんけど…)

A: These features were introduced with Intuos and are supported up to Intuos2. The number of applications supporting 4D Mouse Rotation and DualTrack is, however, very small. Therefore the benefit of these features is limited, while the effort required for development and maintenance is comparatively high. Therefore these features were not implemented anymore for Intuos3 tablets.
(これらの機能は Intuos で付けられて Intuos2 までサポートされててん。でも 4D マウスの回転と DualTrack をサポートしとったアプリの数はめちゃめちゃ少ないねん。それやと、これらの機能の旨味が限られとる一方で開発とメンテのコストは高いやんか。せやから Intuos3 ではもう実装されてへんねん)

同じく、Wacom アメリカの KnowledgeBaseより:

Q. What are the key improvements between Intuos3 and Intuos2?
(Intuos3 と 2 との間で主に、進歩したものって何なん?)

A. The new Intuos3 offers the following key enhancements:
(省略)
7. Intuos3 does not support Dual Track. Again, very few customers used this feature and it added significant cost to the product.
(Intuos3 は DualTrack をサポートせえへんよ。もっぺん言うけど、この機能を使った顧客はほとんどおらんかったし、それで製品にえらいコストがかかってん)

…あぁっ! 魅惑のお箸インターフェース*1がっ!(泣) orz

それにもともと DualTrack はペンと 4D マウスとの間で使うもの?だったようで、ペン 2 本というのはもしかしてはなから無理やったんでしょうか…。

でも日本の Wacom の FAQには、

Q806.intuosシリーズでペンと4Dマウス(2Dマウス)はどのように併用するのか?
A806. タブレットに最初に認識させたデバイスがポインタを動かす権利を持ち、次に認識させたデバイスではポインタを動かすことはできません。ペンと4Dマウス(2Dマウス)の併用の例としては、4Dマウス(2Dマウス)の各ボタンに頻繁に使用するショートカットキーを設定して、ペンでポインタを動かし4Dマウス(2Dマウス)はボタンボックスとして使用する方法があります。完全なデュアルデバイスを実現するにはアプリケーション側の対応が必要です。

と書いてあるので、今現在でもアプリ側が対応さえすれば可能なように書いてありますね…。(もしかしてこの情報は古いのかも?)

*1:タブレットのペンを 2 本使えば、はさむ/切る/より分ける/口に運ぶなど、お箸の国にふさわしいインターフェースが実現できるなぁ…というバカ話を7〜8年くらい前にしていました。